小学校情報(冬)
冬の小学校情報/ホームメイト
仕事納めや大掃除、年賀状や新年の挨拶など、大人にとっては慌ただしい冬ですが、子どもにとっては、楽しみなイベントが目白押しの季節。特に冬休みの期間は、クリスマスプレゼントやお年玉など、一年に一度の楽しみが満載の季節です。気候に差がある日本全国の小学校では、地域によって様々な過ごし方があります。そこで気候によって差がある冬の小学校をご紹介致します。
小学校の冬休み

北は北海道から南は沖縄まで、気候に大きな差がある日本では、全国各地で冬休みの期間も異なります。平野部の公立小学校では、例年2週間前後の冬休み期間を設けているところが大半です。12月23日が天皇誕生日の祝日にあたることから、多くは12月23日から冬休みがスタート。冬休みの終わりは、1月6日か7日頃に設定している小学校がほとんどです。土曜日、日曜日のかね合いで、毎年長くなったり短くなったりします。
北海道や東北などの豪雪地帯では、3週間前後、長いケースでは1ヵ月近い期間、冬休みを設定している地域もあります。逆に沖縄では、1月4日までと短く設定している場合が大半です。冬休みの宿題も様々で、夏休みさながらにドリルやプリントなどたくさんの宿題を出す学校もありますが、宿題を出さないケース、書き初めや工作のみの場合など、学校や先生によって異なります。冬の宿題管理については大人がしっかりと計画を立てて宿題に取り組めるように、導いてあげることも大切です。
冬の体操着
冬になると、小学校の子どもを持つ親にとって、服装の調節は悩みの種です。風邪をひかせないようにと、ついつい厚着をさせがちですが、学年が上がるにつれて行動も活発になり、大人とは体温が異なるために暑いと感じる子どももいます。
中でも、体育の授業のときに着る体操着には、頭を抱える保護者も少なくありません。全国的に小学校の体育の授業は、冬でも半袖シャツに半ズボンというスタイルが定着していましたが、近年は長袖の羽織る物や長ズボンなど、ジャージスタイルを取り入れている小学校もあります。某企業が行なったインターネット調査によると、約4割の保護者から、「冬はジャージの上下がないと寒いので困る」という声が挙がっています。
学校によっては、個人で購入したジャージなど、着用の自由を認めている小学校もありますが、保護者にとっては何を着せるべきかという悩みもあるようです。子どもたちの活動量や体育の時間が行なわれるときの気温、環境などにもよると思いますので、教員とのコミュニケーションを図りながら、すぐに脱ぎ着が可能な服装にするなど、大人としても工夫が必要です。
学童保育
冬になると、日暮れが早くなったり、寒さが厳しくなったりと、外で遊ぶ子どもたちを心配する保護者も多いことでしょう。近年では共働き家庭が増えたことなどもあり、学童保育を利用する人も増えています。
学童保育とは、仕事や疾病などの理由により、昼間保護する者が家庭にいない小学生の児童を預かる仕組みです。小学校の空いている教室や独立した専用施設をはじめ、児童館や公民館、公立の保育園や幼稚園、私立保育園内や社会福祉法人施設内などを利用。指導員のもとで宿題をしたり、遊んだりしながら放課後を過ごします。
運営は、公立公営、公立民営、民設民営など様々で、内容も場所の提供程度のものから、学習指導や生活指導まで行なうケースまで多岐にわたります。
指導員に関しても、専任を配置している場合だけではなく、非常勤や保護者がローテーションして就く場合など様々です。
ただ、日本では制度としてまだしっかりと確立されておらず、運営費の問題や、教職や保育士の資格を持っている人材ばかりではないことなど、課題が山積されている制度でもあります。
共働き家庭の増加など、家族のあり方が多様になってきている時代だからこそ、整備が求められている制度のひとつです。
クリスマスプレゼントやお年玉などを心待ちにしている小学生も多い冬。クリスマスを前に、家族でクリスマスツリーを飾るのは楽しい時間となることでしょう。寒い冬を元気に乗り越えるために、カレーの日にカレーを食べるのもいいですね。また、学級閉鎖を起こしてしまう風邪やインフルエンザには注意が必要です。
クリスマスツリー

クリスマスのために飾りを施したクリスマスツリーは、12月の声を聞く前から街のあちらこちらで見かけるようになります。小学生のいる家庭では、家族揃ってクリスマスツリーを飾り付けることも多いのではないでしょうか。クリスマスツリーは、オーナメントを飾ることで完成します。ツリーには、冬の間も緑を保つことから強い生命力の象徴だとも言われる常緑樹が用いられます。一般的にモミの木がよく知られていますが、他にもゴールドクレストなど花屋やホームセンターなどで手軽に購入することができる木もあります。また、クリスマス時期だけリースできるツリー用の木や、イミテーションも販売されていますので、希望に合わせてツリーを選ぶことができます。
オーナメントは、まず木の一番上に付けるツリートップの星や天使があります。また、知恵の樹の実であるリンゴにちなんだオーナメントボール、杖の形をした飴・キャンディケインなど。さらにキラキラと輝くライト(電球)や雪を模した綿(わた)、リボンやベルなどが飾られます。日本で初めて飾られたのは1860年(安政7年)だと言われています。
1月22日はカレーの日
1982年(昭和57年)1月22日、全国学校栄養士協議会が全国の小中学校の給食で一斉にカレーを出したことを記念して誕生した「カレーの日」。多くの人に愛されている国民食とも言えるカレーですが、日本で初めてカレーという言葉を紹介したのは福沢諭吉で1860年(安政7年)「増訂華英通語」に記されているそうです。その後、1872年(明治5年)に「西洋料理指南」(敬学堂主人著)で初めて調理法が公開されました。そのレシピにはカエルや鶏肉が使われていたそうです。時代を経て、大正時代にジャガイモやニンジン、タマネギなどの入った、現在のカレーライスとなったと言われています。
最近ではご当地カレーも増え、ダムの形状を模した「ダムカレー」が人気です。ごはんをダムの水門に、ルーを水面に見立てたユニークなもの。ごはんの片側のみにルーがあるため、いつダムを決壊させるかなど、食べ方は食べる人によって様々です。また、野球選手が朝食にカレーライスを食べていることから「朝カレー」も広まりました。食欲を増進させる香りや、野菜を煮込んだスープに栄養がつまっているカレーライスは元気の源となるメニューのひとつと言えるでしょう。「カレーの日」には、家族でカレーを食べる姿が近い将来、定番になるかもしれません。
学級閉鎖
1月下旬から2月にかけて全国的に増える学級閉鎖。インフルエンザなどの流行により、学校側が生徒の安全のためにクラスや学年、学校を休業する措置のことです。学校教育法や学校保健安全法で定められており、1クラスのおよそ2割の生徒が欠席し、現在登校している児童にも体調不良がみられ、今後も広がる恐れがある場合に実施されます。インフルエンザなどで生徒が欠席し始めた場合、学校内で審議を行ない、市の教育委員会に状況を伝えた上で教育委員会が実施するか否かを決定します。
学級閉鎖後、家庭内でも注意しておかなければならないことがあります。うがい・手洗いを行ない、充分な睡眠を取り、栄養のある食事を摂ることです。また、風邪の症状がある場合は医師の診察をすみやかに受けましょう。さらに、学級閉鎖中は感染を拡大させないためにも、遊びだけでなく、塾や習い事なども控えるのが望ましいと言えます。元気な子どもにとっても学級閉鎖は外で遊ぶことができないお休み期間。温かくして元気を蓄えておくといいでしょう。
小学生にとってお正月で一番楽しみなのがお年玉です。欲しかったおもちゃやゲームを買ったり、将来のために貯金したりと使い途は様々なようです。学校が始まると、習字の授業で書き初めをします。習字は字が上手くなるために習うので、きれいな字が書けるように頑張りましょう。
お年玉

子どもにとってお正月の楽しみと言えばお年玉です。お年玉をもらう対象年齢では小学生が一番多いようです。昔からの風習として、お正月に年神様に奉納した鏡餅を参拝者に分配していました。鏡餅は本来鏡を形どったもので、魂を映すものと言われていました。「魂」は「玉」とも呼ばれていたため、年神様の玉という意味で「年玉」となり、神様からの授かり物なので「御」を付けて「御年玉」と言いました。参拝者は、分け与えられた鏡餅を持ち帰り、それを砕いて半紙に包んで家族や使用人に分け与えたのが「お年玉」の由来と言われています。
その後、年始回りや年賀の挨拶など正月の訪問時に「御年始」「御年玉」と書いて、贈答品を持っていくようになり、家人への贈答品を「御年賀」「御年始」とし、子どもへのおみやげとして持参したものを「お年玉」と使い分けるようになったともされています。お年玉として金品を贈るようになったのは、中世の頃からで、当時は茶碗や扇などを贈っていたようです。
お年玉を上げるときにはポチ袋に入れますが、ポチは「わずかな」と言う言葉からきており、祝儀袋とも言われます。昔は半紙や懐紙に包んで手渡していましたが、小銭が落ちやすいため袋状のものに変化していきました。
お年玉を上げる対象の年齢は特に決まっている訳ではなく、上げる側の気持ちによっても異なります。子どもの年齢ではなく、その子の父母や祖父母などの家族とのつきあいの度合いによって判断するのが一般的な傾向です。また、子どもが年老いた父母にお年玉を上げる習慣もあるようで、これは大人から子どもに上げるものとは異なり、これまでの感謝の意味が込められています。
また、お年玉の額については、親同士や親戚同士で事前に決めておくことも多いようです。自分の子どもがお年玉をもらったら、お礼の意味を含めて親の目の前で子どもに直接手渡しするのが礼儀です。幼児に上げる際は、子どもの名前を呼んで親に手渡しましょう。
書き初め

お正月に、毛筆で文字を書くことを書き初めと言い、小学校の冬休みの宿題として出題されます。吉書(きっしょ)、試筆(しひつ)、初硯(はつすずり)、筆始(ふではじめ)などいろいろな呼び方があります。
本来は宮中や文人の行事で、1月2日に若水で墨を摺り、恵方に向かって詩歌を書いていました。江戸時代以降、寺子屋教育によって庶民にも広まり、明治以降は学校で習字が必修となったため、子どもの書き初めが定着しました。
神棚や菅原道真の画像の前で、「福」「寿」などめでたい文字や漢詩を書いて神棚などに納めたり、恵方の方角に貼ったりした時代もありました。書き初めで書いたものを左義長の火祭りで燃やして、炎が高く上がると習字の腕が上達すると言われています。
書き初めのイベントも各地でいろいろ行なわれており、毎年1月5日には、財団法人・日本武道館が主催して「全日本書初め大展覧会」が日本武道館で開かれます。また、一般社団法人全国書道教育振興会も「全国学生書き初め展覧会」の書き初めによる出品作品を募集しています。小学校では、書き初めの授業を行なう学校もあり、優秀な作品は地域の展覧会に出品したり、イベントなどで展示されたりします。
昔は字の上手な人を尊ぶ習慣があり、現在でも上手な字は「美文字」と言われ、美文字のトレーニングなども流行しています。書き初めが、文字を上手に書くためのきっかけとなるといいですね。